ストーリー

識名園と、真地自治会と、いまいパン。

世界遺産「識名園(しきなえん)は1799年に作られた庭園。琉球王家最大の別邸で、国王一家の保養や外国使臣の接待などに利用されました。

「王朝食パン 識名園」は、識名園の駐車場の一画にある売店をリノベーションし、2021年にオープンしました。識名園が所在する那覇市真地の「真地自治会」と、識名園近くにある「いまいパン」が、地域が盛り上がるよう地産地消を掲げ、真地自治会と連携をとりながら運営しています。

識名園は地域にとって誇りの場所。駐車場では例年8月に納涼まつりを行ったりと、自治会にも親しみのある場所です。いまいパンにとっても大切な場所。識名園の名を冠したお土産品も製造するほどです。

そんな地域と企業が「識名園と地域を活性化したい」と意気投合したのがオープン1年前。そのときは「コロナ禍」なんて言葉はありませんでした。

コロナ禍での商品開発。

当初は観光客向けにお土産品を販売する予定でした。しかし、新型コロナの猛威で観光客は激減。閑散とする識名園を目の前に「この状況だからこそお店をオープンさせねば」と決意を新たにし、方針転換。

主力商品を、県民が日常的に購入でき、なおかつ地域のお土産になるような「食パン」に切り替えました。それからは「識名園の格式にふさわしい食パンとは?」を自問自答しながら商品開発に勤しむ日々。1年かけて開発したのが「国王の食パン」と「王妃のぶどうパン」です。

売り子は自治会員。連日完売御礼。

ようやく漕ぎ着けた「王朝食パン 識名園」のオープン。店舗準備の段階からSNSで話題となり、おかげさまでオープン初日から完売御礼が続きました。メディアにも取り上げられ、これからも識名園と真地自治会の魅力をどんどん発信していければと思います。

緊急事態宣言等により休園がたびたび続く識名園。それでも「王朝食パン 識名園」は定休日以外は営業しています。美味しいパンを求めて、少しでも識名園に足を運んでいただければ幸いです。